無精者の化けの皮を自らはがすようですが、今年は正月早々散々な目に遭いました。「うひぇ~」。元旦の夜、疲れ果てて寝床にいた私の耳に、台所で洗い物をしているはずの夫の、何とも言えない悲鳴が聞こえてきました。どうも只事ではない様子。渋々階段を下りていくと、ぞっとする光景が広がっていました。台所の床の排水口から汚水があふれ出て、強烈な異臭が……。「ごめん!私が掃除をサボっていたからだ~」。惨事に巻き込んでしまった夫に平謝りし、真夜中に二人、雑巾で汚水を拭いては絞る作業を繰り返しました。
飲食店には、油脂や残飯などが下水に流出することを防ぐ阻集器の一つ、“グリーストラップ”の設置が義務付けられています。うちは屋外にあるのですが、掃除を怠っていたことで水が流れなくなり、厨房まで逆流してしまったのです。翌朝は暗いうちからグリーストラップを掃除。固まった大量の油分を前に、自らの怠惰を強く反省しました。じつは水が流れにくいことには少し前から薄々気づいていました。でも寒さや忙しさを言い訳に先延ばしにしていたのが実情です。日常のケアの重要性をかみしめたのは言うまでもありません。それは掃除だけではありません。
先日は、体の異常を勘づきながらも放置していたために膀胱炎が悪化。結局点滴を打って仕事する有様でした。何事も一気にあふれることはありません。道具も体も、そして心もこまめなケアを大事にしたいと改めて痛感しました。(2018.4.9)
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